ワンダーウーマン

見ました
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ワンダーウーマン(原題:Wonder Woman)
公開年:2017年
監督:パティ・ジェンキンス
主演:ガル・ガドッド
制作国:アメリカ
時間:141分
配給:ワーナー・ブラザーズ
ジャンル:アメコミ、戦争、ファンタジー、アクション
鑑賞日:2017年9月8日
続きで感想
※現在公開中の映画です。ネタバレに注意。


【だいたいのこと】
『バットマンvsスーパーマン』で登場したワンダーウーマンの単独映画。
シリーズの重要作品のひとつであり、『ジャスティスリーグ』にも続く布石も兼ねている。
【かんそー】
DCはやっぱりこの路線で行くのがいいね!!!
『マン・オブ・スティール』から続くヒーローの皮を被ったクソ重ドラマ映画です。マーベル映画のようなお祭り感を求めてる方はがっかりしただろうな~という印象。でもDCEUでのお祭りポジション『スーサイド・スクワッド』もなんやかんやで「特殊能力を持とうが持つまいが人間は人間」というコンセプトでしたし、まあDC側も「いい加減マーベルみたいなのは期待すんなよ!」ということなのでしょう。実際、アクションの派手さの代わりに硬派なストーリーを押し出してますし、しっかり差別化できてると思います。
今回の主役、ワンダーウーマンことダイアナは女戦士たちだけが暮らす秘匿された島セミッシラで育った王女。セミッシラの歴史では、ゼウスが人間を生み出したあと、軍神アレスの仕業により、人間に「悪」が生まれ争いが始まり、それを憂いたゼウスが「悪」に囚われない完璧な種族アマゾン族を作り、軍神アレスを倒して世界は平和になった、という。アマゾン族は人間を愚かな(というより哀れな)ものと思ってもし万が一アレスとの戦いになったら助けるべきだが、それまでは関わるべきじゃないと考えている。
セミッシラの王女として育ったダイアナも当然それを常識として認識しています。それが突然流れ着いた人間の男トレバーと出会ったことにより、外界は人間たちの戦いが起きていることを知ります。WW1の事情は理解できませんが、ダイアナは人間を守る使命を以てトレバーに協力することに。
そういうわけで設定としては、「困ってる人類を、スーパーパワーを持つヒーローが助けにくる」という王道も王道な設定。しかし舞台がWW1であること、ダイアナの生い立ちなどが相まって非常に異色な作品となっています。
全編に渡ってダイアナの内面には大きく二つのポイントがあります。一つ目は「人間の戦いは続いていると知る」、二つ目は「人間の悪とアレスの関係を疑う」です。私が好きだったのは特に一つ目のポイントで、前半は特にその描写が入りますがそれを明言したり露骨に悩むシーンはありません。(そこが好みだった)
ダイアナは「ゼウスとアマゾン族によりアレスは倒され、世界に平和は戻った」と認識してます。しかしWW2の惨状は言うまでもなく、ダイアナはショックを隠せません。さらに同行する酋長、サミーア、チャーリーから、WW1が起こる前から人間はセミッシラとはかけ離れた歴史をたどっていることを察します。しかし当のトレバーたちはヒーローの登場に士気があがっているし、差別や迫害があったことは「あたりまえ」なので「世間話」程度にしか話さない。セミッシラでずっと時が止まってるダイアナの動揺ともやもやと、希望を見出した今を生きるトレバーたち人間のコントラストが非常に見事で、心を打ちます。
またダイアナとトレバーの恋愛模様ですが、トレバーは物知りでユーモアがある酸いも甘いも嚙み分けた新聞記者などではなく、人生で一番楽しい時期を戦争に費やしてるただの兵士です。世間知らずのお嬢様を外に連れ出したイケメンという構図でありながら、そうはならない暗澹たる空気が常につきまといます。
そういうわけでワンダーウーマンの活躍を描きながらも内容はダイアナという個の話であり、人間と神(人間を超越したもの)の話であり、『マン・オブ・スティール』からずっと書かれているDCEUのテーマに沿っている作品です。
ここまで一貫してると同じテーマを違う切り口でやっていくのかなあという気がします。
ともかくBvSを楽しめた人なら気に入るはず!
【評価】(各☆5つで満点)
おもしろさ:☆☆☆☆
画の綺麗さ:☆☆☆☆
テンポの良さ:☆☆☆☆☆
キャラの良さ:☆☆☆☆☆
チーターたんはよ:☆☆☆☆☆
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