ボルサリーノ

アランドロンやぞ(威嚇)
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ボルサリーノ(原題:Borsalino)
公開年:1970年
監督:ジャック・ドレー
主演:ジャン=ポール・ベルモンド
製作国:フランス、イタリア
時間:126分
配給:パラマウント映画
ジャンル:ギャング
鑑賞日:2016年4月9日
続きで感想


【だいたいのこと】
フランスの二大スターがW主演を務めたギャング映画。
マルセイユを根城とする駆け出しのギャング、フランソワ(JPベルモンド)とロッコ(アランドロン)があの手この手で大物を引きずりおろし、のし上がっていく様を描く。
【かんそー】
「バディもの」「バディ映画」というジャンルは最近だと宣伝にも大々的に使われるようになり、かなり認知度が高まったジャンルだと思います。バディ映画だけを究めてるバディ映画好きさんもツイッターでちらほら見かけます。
『ボルサリーノ』は何を隠そうバディ映画であり、しかも二人とも名前を知らない人は居ないほどの超有名俳優です。アランドロンは『太陽がいっぱい』、ベルモンドは『気狂いピエロ』などが有名ですね。ちょっと王道から外れてる点は「男二人が事件を解決する」という正義バディものではなく「事件を起こしていく」ワルのバディものってところでしょうか。
ヨーロッパ映画だからか監督の特徴なのかわかりませんが、二人が相棒として活き活きしてるシーンの描写が独特です。大体のバディものならまあ「二人が息ぴったりだと強調するイベント」「二人の仲が引き裂かれるイベント」を大きく入れるところをこの作品ではあまり詳しくやりません。一番始めの二人が意気投合するイベント(殴り合い)は尺を取ってますが、それ以降は二人がキャッキャウフフしながら事件を巻き起こしていく様子をパッパッパと流していくだけなので二人の会話シーンとかもあまりないんです。つまり冒頭の殴り合いで全て察しろよってことなんですよね。備えよう。
さらに二人の仲が引き裂かれる→仲直りも特に尺を取ってません。それぞれが悩んだり苦しんでるシーンがあるわけでもなし、でもフランソワがロッコを再び迎えにいったときにロッコの顔がパッ!とほころぶ、その笑顔で全て察しろよという話です。備えよう。
それで二人は紆余曲折を経てマルセイユ1のギャングになるんですが、そこでようやく二人の長い会話が入ります。最初にロッコと誓い合ったように金も地位も手に入れたはずなのにフランソワは何故かどことなく寂しげな表情。会話の端々から、今よりロッコと二人ちっぽけな命を懸けて這い上がろうとしてた頃のほうが幸せだったことを伺わせ、「トップになったらどうする。今度は俺とお前が殺りあう番さ。だから俺は出て行く」とロッコに告げます。ロッコは戸惑いながら「なら俺が出て行く」と言いますが、フランソワは困ったように笑います。ロッコはマルセイユを牛耳るボスとしてこれからもフランソワと一緒に過ごせると思っていて、フランソワはロッコとの思い出を壊さないために出て行こうと思ってる。ずっと息がぴったりだった二人はここに来てまったく違うことを考えているのです。そしてここで最高オブ最高のラストシーンを迎えるから観ろ(急な脅迫)
全部書こうと思ったけどこのブログ読んで映画観ました!って言ってくれる人増えてるからやっぱ書かない!ラストは自分の目で確かめてください!
なにが言いたいかっていうとバディ映画のラストでこういうのもあるのか…っていうのを知って絶望してほしいんです。中盤ちょっとダレるかもしれないけどそこは気合で…


【評価】
おもしろさ:☆☆☆
画の綺麗さ:☆☆☆☆
テンポの良さ:☆☆☆
キャラの良さ:☆☆☆☆
アランドロン入門:☆☆☆☆☆
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