月に囚われた男

ほい
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月に囚われた男(原題:MOON)
公開年:2009年
監督:ダンカン・ジョーンズ
主演:サム・ロックウェル
製作国:イギリス
時間:97分
配給:ソニーピクチャーズクラシックス
ジャンル:SF
鑑賞日:2015年6月1日
続きで感想


【だいたいのこと】
月でエネルギー資源を採掘するようになった近未来が舞台。
採掘基地で一人仕事に従事する男サムは、あと少しで契約期間の3年を終え
地球にある我が家に帰れる予定であった。しかしある出来事をきっかけに
この仕事の異変に気づきはじめ…
【かんそー】
またお便りいただきました。
(上略)映画のお勧めをさせてください。「ガタカ」と「月に囚われた男」です。
ガタカは記憶から消えてるけど観たことあるので今回はスルーして
こっちを観たという次第です。おすすめありがとうございました。
監督がデビットボウイの息子ということで公開前からそれなりに話題にはなっていたらしいですが、それを抜きにしても比較的硬派なSF作品で完成度は高いと思います。
主演はサム・ロックウェル。ケツがでかいイイ男。よく知らんがアイアンマン2のハマー役だったらしい。
基本的にこのサムの一人芝居です。宇宙+一人芝居の組み合わせで思い出すのは最近だとゼロ・グラビティでしょうか。あれも面白かったのでもっと流行ってほしいジャンルの一つですね。
で、内容なんですが核心部分のとこばっかり話すことになるので
これから観てみようかなって人にはあまり読まないほうがいいかも…。
前半の一人目のサムの事故までは月での仕事の描写を淡々と繰り返し、その中でたまにおかしなことが起こるという感じなので変にもったいつけない分、逆に集中して観れました。
女の人が突然現れたときはオカルトものになるのかと思ったけどそんなことはなかった。あれは結局なんだったんだ。娘さんかな?
で、中盤ごろに二人目のサムが一人目のサムを見つけてなんやかんやするようになり物語がガラッと変わるのも良い。この二人が出会ったときにお互いの葛藤や苦悩を表現するためにバラードとロックのあいのこみたいなクソBGMを大音量で流さなかっただけでも大分好感度高いです。
とにかくだらだらぐねぐねした部分がなくテンポよく淡々と話が進み、人物の心理描写は最低限のカットで表現してるところは本当に良いですね。ありがたい。その淡白なテンポもサムの孤独さを強調していたように思います。
物語上の謎が解けてからはこの二人がどういう選択をするのかがメインになっていくんですが、それでもちんたらしないのはすごいと思います。
終わり方は賛否両論ありそうな感じだったけど…ハッピーエンドにしないで不安を残す形にしたのは社会へのメッセージ的なアレなのかな…個人的には「まあそういうオチもありだよね」という程度でした。
面白かったのはサムの相棒であるガーティというロボ。
ほら、宇宙船に居るロボって悪い奴のイメージあるじゃん?
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けど、ガーティは結局最後までいい奴なんですよね。
なんか宇宙船に居るロボという存在自体がミスリード装置になってるのは面白いなって…。
あと邦題の『月に囚われた男』っていうのもかなりいいですね。
原題はシンプルにMOONなんですが、『月に囚われた男』のほうがかっこいい上に
何も知らない人は「どんな映画だろう?」となるし観たあとは「なるほど…」ってなるし
久しぶりに洗練された(?)邦題に出会った気がします。
もしかしたらデビットボウイの『地球に落ちてきた男』と対になってるのかも…!
というわけで『月に囚われた男』面白かったです。
ありがとうございました~!


【評価】(各☆5つで満点)
おもしろさ:☆☆☆
画の綺麗さ:☆☆☆☆
テンポの良さ:☆☆☆☆
キャラの良さ:☆☆☆☆
ロボかわ:☆☆☆☆☆
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