ポセイドンアドベンチャー

やっほー
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ポセイドン・アドベンチャー(原題:The Poseidon Adventure)
公開年:1972年
監督:ロナルド・ニーム
主演:ジーン・ハックマン
製作国:アメリカ
時間:117分
配給:20世紀フォックス
ジャンル:パニック
鑑賞日:2016年2月13日
続きで感想


【だいたいのこと】
豪華客船が転覆してワーッ!
【かんそー】
もうほんとに更新サボっててあと何本書いてない映画があるのか忘れましたのでとりあえず思い出したやつだけ…。
『ポセイドンアドベンチャー』はジーン・ハックマンがラジカルな牧師役で主役を務めたパニック映画です。これが公開されたのは1972年。何を隠そうそもそも<パニック映画>というジャンルができたのがこの70年代であり、ポセイドンアドベンチャーはその中でも高く評価されている一作になります。
パニック映画の始まりをこのポセイドンアドベンチャーとするか、1970年公開の『大空港』にするかはファンによって様々なので言及はしませんが、ともかくある特定の場所がバーン!ワーッ!ってなって大勢がキャーッ!ウワーッ!ってなる大掛かりな映画が撮られはじめたのがこの年代だというのは覚えておいて損はないでしょう。(得もないけど)
それでそのパニック映画っていうのが、今は違うかもしれませんけど、当時は少し落ち目になってきた大スターがカムバックするための映画でもあったんですね。ランキング記事でも紹介した『タワーリングインフェルノ』はポール・ニューマンとスティーブ・マックィーンのW主演です。もちろん二人ともかっこいいけど、特にマックィーンのほうは全盛期では考えられない出番の短さなわけです。それでたくさん同じようなのが作られるうちに「パニック映画=役者は豪華だけど脚本は単純」みたいな図式が出来上がったのですが、ポセイドンアドベンチャーは前年に『フレンチコネクション』で高い評価を受けたばかりのジーンハックマンが主演を務めてるちょっとした異色作でもあります。
ジーンハックマンというとリーブ版スーパマンでレックス・ルーサーというお茶目ハゲをやってたのでその印象が強いですが、本当はちゃんとした演技派俳優であり、今作でも非常にシリアスで重い演技を見せてくれています。
ちなみに21世紀では落ち目スターはアメコミ映画でヴィランをやるの法則が成り立ってますがハックマンがルーサーをやったのは『遠すぎた橋』がコケた翌年なのであながち昔からその法則はあったのかもしれないと…。まあハックマンのルーサーは当たりましたし、88年に『ミシシッピーバーニング』で硬派な演技で返り咲いてますけど。
そんで前置きが長くなりましたが映画の話。
『ポセイドンアドベンチャー』はもちろん豪華客船が転覆してワーッ!という話です。その船からどう脱出するかを描く映画なのでそれ以上のことは起きません。しかしその限られた中で登場人物たちがどう動いてどう思考するかに力が入っています。
ハックマンの演じる牧師は普通の牧師とは違って「神は勇気ある者に味方する」と信じているラジカルな牧師です。船が転覆した際に一番に脱出方法を模索し、周りに行動するよう働きかけます。そして何もせず助けを待つことにした大半の客には目もくれず、自分についてくる数人の客だけを連れてさっさと先へ進んでしまいます。このとき乗客の中に居る知り合いの牧師(こちらは保守的)は<行動しない人たち>に寄り添うことを決め、彼らと死んで行きます。同じ神に仕える者同士の対立を描き、この件が最後のハックマンのセリフに繋がっていくのは見事なんですがびっくりすることにテレビ版ではバッサリカットされてたので、DVDでも吹き替えで観ると字幕になったり吹き替えになったり忙しいです。
他にも登場人物たちが死んでいくシーンや誰かを助けようとするシーンが本当に丁寧に描かれてるので是非注目してみてください。
(長く書こうと思ったけどめちゃくちゃネタバレになると気づいてやめた)


【評価】
おもしろさ:☆☆☆☆
画の綺麗さ:☆☆☆
テンポの良さ:☆☆☆☆
キャラの良さ:☆☆☆☆
おすすめハックマン:☆☆☆☆☆
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