お久しぶりです
ロジャー・ラビット（原題：Who Framed Roger Rabbit）
公開年：１９８８年
監督：ロバート・ゼメキス、リチャード・ウィリアムス
主演：ボブ・ホスキンス
製作国：アメリカ
時間：１０３分
配給：ブエナ・ビスタ
ジャンル：ファンタジー、コメディ、アクション
鑑賞日：２０１６年２月１６日
続きで感想
【だいたいのこと】
アニメと実写を合成したメリーポピンズ的な手法を使ったコメディ映画。
ファンタジー・サスペンス・コメディアクションって感じ。
【かんそー】
最初に言っておくと小さい頃から海外アニメ（たぶんファン界隈で言うところのカートゥーン）が苦手で、今でも見れないし見ると気持ち悪くなります。私がギリギリ見れるのはディズニープリンセスシリーズか、ＤＣとかマーベルが原作のアニメ、ハピツリ、スポンジボブだけです。人間がちゃんと人間の形をしてるか、完全に人外しか出ないなら大丈夫です。シンプソンズとかかものはしペリーとかそのほかもろもろ一切ダメ。ＣＭだけでも気持ち悪くなります。あと人外が主役でも動きが異常にうるさいものはだめです。ケツに物が当たっただけで天井や壁や無意味に走り回るのも、ちょっとした弾みで空まで飛んだりそこから地面に落ちて穴が開くのも最悪です。だからミッキーマウスの短編とかもダメ。アナ雪を劇場で見たときミッキーの短編が一緒に上映されてポップコーンに吐くところでした。とにかくほんとに身体的にダメージが出るのでダメです。意味もわからないし…
そういうわけでこの『ロジャー・ラビット』も冒頭１０分でロジャーが暴れまわるのがかなり地獄で、もうテレビを消したかったのですが、そのシーンが終わるといきなり実写で人が出てきて、二次元のキャラが三次元の人間と一緒に存在する世界だっていうのがわかります。ロジャーのような二次元のキャラ（トゥーン）はどんな無茶なこともできるからハリウッドでは重宝していて、トゥーンたちが住む街もある。このめちゃくちゃな世界観を一発で表現したのが冒頭の１０分だったわけですね。アニメの中でロジャーはＮＧを出し、カメラが引いて怒った監督（現実の人間）が出てくる、これだけでどんな世界でおきた物語なのかを説明してるのがすごいと思います。
で、そんなトゥーンたちがトラブルを巻き起こしててんやわんや…かと思いきやトゥーンが容疑者に上がってる殺人事件を私立探偵が調査する…というサスペンス調。主人公の探偵エディは過去に弟をトゥーンに殺された過去を持ち、トゥーンに憎しみを抱いてます。だから捜査線上に上がっているロジャーラビットを最初は軽蔑してますが、彼の言葉（うるさくて要領を得ない）をちゃんと聞くし真犯人は別に居ると踏むとロジャーを助けたりと、情が深い面も見せます。というかエディは元々は優しく陽気で、トゥーンを愛していた人間だけど、弟殺しの犯人を捕まえられなかったことから他人を排除し、無愛想でぶっきらぼうな男として生きているのです。トゥーンたちはファンタジーでコメディな存在だけど、人間サイドの話は完全にハードボイルド。ファンタジーでコメディなトゥーンは人間の悲しみや後ろ暗さを理解できない存在として描かれてるのがとてもいいです。ロジャーラビットはエディが好きだけど「エディはトゥーンに弟を殺された＝トゥーンが嫌い＝僕を嫌い」ということしかわからない。エディはエディで、トゥーンにそういう悪い意味で「人間的な」部分に触れさせたくない。みたいな感じ（たぶん）が要所要所で伝わってきます。特に映画館のシーンで困った顔をするロジャーラビットは最高でした。人間のトゥーンで美女のジェシカがちょうどロジャーとエディの間のようなキャラクター性を持っていたのも上手い構図になっています。
とかなんとか褒めておいてまあその後はエディがトゥーンの街に行ってドタバタしたり（トゥーンの街に行くとトゥーンのお約束が強制発生するというのは面白かったが）案の定クリストファーロイドがラスボスだったりして事件解決して終わりヤッタネっていう感じなので特に書くこともありませんが…っていうか結局ラスト３０分くらいはやっぱり気持ち悪くなっちゃってあまりちゃんと観てないんで…。
でもちゃんと事件解決するしエディの苦しみは報われるし、ものすごい浄化エンドっていうか大団円エンドなので観たあとのスッキリ感はすさまじいです。あとハイエナ？オオカミ？のギャングが死ぬ描写がこの映画で唯一笑ったシーンでした。
何が言いたいのかっていうと、カートゥーンが苦手な人もガマンして観てみる価値はありそうってことと、ロジャーラビットってヒヨコと一緒に居る変な灰色のウサギのことじゃないってことです。（途中で本物が出てきて気づいた）
【評価】
おもしろさ：☆☆☆
画の綺麗さ：☆☆☆
テンポの良さ：☆☆☆
キャラの良さ：☆☆☆☆
ジェシカはエロい：☆☆☆☆☆
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